【アラヤシキ徒然 06】はじめてのアラヤシキ・録音部編

映写スタッフとして最初に映写をした作品が
本橋さんの前作「バオバブの記憶」の初日だったのですが、
その時には数年後にこういうところにいるとは全く想像できなかったなーとおもいながら、
その感覚を楽しんでいました。
最初に真木に行ったのは二月の撮影の時です。
かんじきをつけて雪が積もった山を歩くのは初めてのことで、
しかも山を登るメンバーの皆さんを撮影しながらの登山でした。
このときは真木まで三時間半かかってとにかくしんどかった事、
寒さと雪の多さが強く印象に残っています。
私としては車や街のノイズから離れた場所で
「どんな音を発見できるか」が一番興味がありましたが、
この時期はとにかく全てが雪の下に眠っているかのような静寂と
メンバーの皆さんの仕事である雪かき、雪下ろしの音や雪の上を歩く音を聴きました。
「雪がしんしんと降る」音を録りたかったのですがなかなか難しかったです。
収入を得るために「仕事」をするのではなくて、
自分達がそこで生活していく為に必要なことが「仕事」であるという事、
財布を持たなくてもやっていける生活。それが「自給自足」という事かもしれないのですが、
実際に生活を目の当たりにして自分の価値観が開けるような感覚がありました。

▼写真は真木に馴染んできた録音石川

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(記:録音・MA/石川雄三)

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映画『アラヤシキの住人たち』
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