イントロダクション

山道の向こうにふとあらわれる小さな村。
そこに住むちょっと風変わりな人たちの、
春から春への暮らしを映したドキュメンタリー。

あなたという人は地球始まって以来、絶対いなかったはずです。
あなたという人は地球が滅びるまで出てこないはずなんです。
わたくしはそう思っています。

−−−宮嶋眞一郎

集落でひときわ大きい「アラヤシキ=新屋敷」。
2階の窓から時を告げる板木の音。

カンカンカン、あ・さ・だ!
カンカンカン、お・き・ろ!
どこからともなく風変わりな人たちが集まり、ラジオ体操が始まる。
元気よく跳ねる人、シブい顔で首をまわす人、みんなと違う方を向いている人…。

ヤギにエサをやり、畑で野菜を採る。かまどに薪をくべ…
カンカンカン、ご・は・ん

今日はあっちの田んぼの田植え。
「明日は午前中いっぱい雨だとよ」誰かがつぶやく。

カンカンカン、お・や・つ
たばこを吸い、歌をうたい、おもいおもいに過ごす。

カンカンカン、ご・は・ん
暮れゆく一日。
草や木は山の陰にかくれ、星の時間がやってくる。

鳥たちがさえずり、朝露が降りてくる。
そしてまた、カンカンカン、あ・さ・だ…

イントロダクション 舞台背景 監督からのメッセージ スタッフ紹介
映画『アラヤシキの住人たち』
オフィシャルサイト
Presented by POLEPOLETIMES.